計算が苦手なお子さんには、より楽しみながらできる問題を作れ!

計算が苦手なお子さんは、ドリルや問題集で数をこなせ!とよく言われています。もちろん多くの計算をすることで慣れても来るし要領も得ることができてきますが、そうなる前に飽きてしまったり、イライラが募ってやる気を失ったりすることの方が気になります。周りには漫画やゲームなどの誘惑が一杯ある部屋で、どこまで計算に集中して取り組むことができるでしょうか。

そんな苦痛を軽くする方法も、意外と身近にあったりします。それこそがお子さんの興味や関心を持っていることの応用です。単純に数字の計算をするのではなく、その計算で何かを得られる方がやりがいもありますし、やってみようという気にもなっていくんですね。

【スポーツ好きなら成績を計算してみよう!】

男の子でも女の子でも、スポーツが好きなお子さんの場合はその成績を計算することで、自然と身についていくことがあります。自分の成績でもいいし、プロチームの成績を計算するのもいいでしょう。野球ならスコアボードで点数やヒットの数を足し算できますし、バレーボールや卓球なら全セットの合計を足すことで敵と味方の点差を求めたりもできます。サッカーやバスケットボールも、前半と後半の足し算や、シュート本数の計算もできますね。

【実生活で役立つことを計算させよう!】

女の子でお料理をするのが好きな子は、材料を計るときに自然と計算をしていることがあります。簡単な例ではカレーやシチューなどの水物系で、「800cc」を計るなど。計量カップで一気に800cc計れてしまったらおしまいですが、200ccのカップだと、4杯入れれば800になるという計算をしなければいけませんよね?1杯ずつ、「200、400、600、800」と数えてもいいでしょうし、「800だったら4杯だな」と暗算できていればなお良しでしょう。とにかく、自然に計算することで慣れる。これも効果的な勉強方法です。机に向かって計算するだけが算数ではない、ということですね。

【電卓の功罪】

電卓。ボタンを正しく押しさえすれば、すぐに正確な答えを求めることができる文明の力です。電卓には電卓の応用編というものがあって、それはそれで奥が深いのですが、小学生でまだ計算に不慣れなうちから電卓に慣れ親しんでしまうことは、計算能力を育てる点でマイナスに作用することがあります。作業効率を上げる大人の社会では欠かせないものですから、いつかは電卓の使い方もマスターすべきでしょうが、早ければいいというものではないんですね。自分の力である程度の計算をできるようになってからでも遅くはありません。

「そろばんのできる子は暗算も速くできる」とよく言われています。そろばんの玉をはじくには、瞬時に暗算ができなければいけないことは、少しでもかじったことがある方にはお解りでしょう。しかし、電卓では暗算能力は養えないんです。「5+8は10の位が1上がって、1の位は3になる」という動きや考えをする必要が無いんですね。ただ「5」「+」「8」と押すだけなので、自分では何も考えなくていいんです。これでは計算能力は身につきませんから、まずは自分で計算をする力を養うことに全力を傾けさせましょう。