家族の協力なしでお子さんが勉強を好きになるのは難しい!

筆者の塾講師と家庭教師、個人的な指導の経験から、「勉強は一人で机に向かうよりも家族や友人と楽しくする方が効果が上がる」というテーマでお話をさせていただきました。もちろん一人で積極的に勉強に取り組める、優秀なお子さんも大勢いらっしゃいますし、独力で勉強法をマスターしていくお子さんもいらっしゃいます。それはとても素晴らしいことですし、それをさらに応用力として磨けていければ申し分ない勉強のスタイルを身につけることができるでしょう。

しかし、多くのお子さんは必ずどこかで壁にぶつかったり、他の誘惑に負けて勉強を疎かにしてしまう傾向が強くあります。これを解決するには、一番身近な大人であるお父さん・お母さんの協力が最も効果的です。中学に入ってから塾に行けばいいとか、勉強なんてできなくてもいいと安易に考えていると、お子さんの成長のチャンスも失ってしまうことになりかねません。

学校の勉強だけが全てではありませんが、自分で物事を考える力、相手に伝える力、そして、知識を蓄えて役に立てる力や人にそれを教える力などは、子供の頃にどのような勉強をしてきたかで大きく変わっていきます。

【大人になってわかる、教えることの難しさ】

大人になってしまうと、「これくらいのことは知っていて当然」という物の教え方をする人が非常に多くなります。インターネットでパソコンのことについて調べようとして、本題に入る前にどれだけ多くの専門用語を覚えなければいけないかを思い知らされた経験はありませんか?パソコンを使うなら、これくらいの用語は知っていて当然とばかりに、聞いたこともないような外国語が出るわ出るわ…。

子供の勉強も、これと同じことが言えます。大人にとっては「何でこんなこともわからないんだ」という事も、子供にとっては未知の世界だったりするわけです。それをいかにわかりやすく、やる気を失わないように教えることができるかは、子供の頃に同じ事をどうやって勉強したかの大人の教え方にかかっています。「お父さんに聞いてもわかんないから菊のやめた」「お母さんは怒ってばかりだし、聞くだけムダだよな」と思われてしまったらアウトです。

【協力するときに絶対NGなこと】

お子さんが勉強を楽しくするように協力する際、絶対にやってはいけないことがあります。それは、「自信過剰にさせないこと」と「自分はやってもできないんだと思わせないこと」の2点です。自信過剰になれば「勉強しなくても大丈夫」と甘く見ますし、自分はダメだと思ったら、「どうせやったって覚えられないんだ」と諦めに入ってしまいます。一緒に楽しみながら、通常の勉強もこなせるように考える。難しいようですが、大人が子供の目線に立って、お子さんの関心事に一緒になって関わってあげる。そこから簡単な問題を出してみたり、物事の説明をさせてみるだけでも、大きな違いが生まれます。

ゲームでもマンガでも、ちょっとしたことが教材になることを親御さんが把握して、加工してあげることを強くお薦めします。家族の協力があって、お子さんはやる気にもなれば勉強の大切さも知ることができます。仕事や家事で大変でしょうが、お父さん・お母さん、頑張ってください。