知らなきゃ損!?漢字の読み書きが上達する、基本的な文字の法則

漢字は書くだけでなく読むことも大事です。今更当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、この「読む」ができない子の多いのも事実なんです。

【漢字を読めるようになるには、部首とそれ以外の部分に注目】

漢字には「部首」があるのはご存知ですよね?「にんべん」とか「うかんむり」とか「もんがまえ」なんて習った記憶があるでしょう。部首を覚えることも大切ではありますが、漢字の読みを覚えるときは、むしろ「部首ではない部分」に注目するとはかどるんです。

例えば「腹・復・複」「白・泊・迫・箔・拍・柏・伯」「青・清・晴・精・静・靖・請」「同・胴・銅・洞」は全て「ふく」「はく」「せい」「どう」と読みます。部首ではない方が同じことに気づかれたでしょうか。このように、漢字の読みにはある程度の法則が通用します。

【この法則が通用するのは音読みか訓読みか】

日本語で使われる漢字には、「音読み」と「訓読み」があります。このうち、先に書いたある程度の法則は「音読み」にのみ通用する方法です。日本独自の読み方でもある「訓読み」には通用しないので注意してください。上の例だと、「白い・泊まる・迫る・かしわ」「青い・清い・晴れ・静か・やす・請ける」と、読み方は全くことなる物になります。

【漢字の読みは難しくないと思わせるには、音読みをマスターさせること】

お子さんに漢字を親しんでもらうには、まず「音読み」で先の例のような言葉を覚えさせることです。そこから漢字には同じ形のものは同じ読み方をする傾向があるということに気づいてもらい、その後、日本語独自の読み方である「訓読み」に取りかかることをお薦めします。いきなりあれもこれもというのは難しいことです。まずは「あれ?意外と簡単だね!」と思ってもらうことから始めましょう。

【読みや部首を指定して、書かせる方法も楽しく書き取りができるコツ】

楽しく取り組める方法としては、「ひとつのテーマで書けるだけの漢字を書き出してみる」というものがあります。『はく』と読む漢字を思いつくだけ書く、『色の名前』が入っている漢字を多く書いてみる、「へん」や「つくり」を学校で習ったら、『にんべん』の漢字を1個でも多く書きだしてみるなど、ゲーム感覚で漢字の書き取りをさせてあげると、お子さんも興味を示して一所懸命に考えることができます。

【裏技?漢字がわからないときは「読み」で思い浮かべてみる】

全てで通用するわけではありませんが、おおよその漢字の法則を理解しておくと、テスト対策にもなるんです。漢字の書き取り問題が解らないとき、「読み」を見てこれかな?とヤマを張ることができたりするんですね。「労ドウ」の「ドウ」が解らなかったら、「動く」という字が「ドウ」って読むよな…という考えをきっかけにして、「働く」という字が思い出せることもあるので、漢字の「読み」の法則は覚えておいて損はないですよ。ただし、それにばかり頼って漢字を覚えないというのはいけないですが。