今はもう大人の親御さんですから、大人の世界でお話をさせていただきます。大人についての話をしますが子供の世界でも同じように通用する事柄ですので、それも踏まえてお読み下さい。
子供の頃、勉強が全くできなかったという人でも、車の種類や排気量、エンジンルームについての知識を詳しく持っている男性がいます。また、競走馬の両親の系図や騎手の戦績、GⅠレースなど特定のレースに関する特徴などを歴史の語り部のようにスラスラと話す人もいます。計算は全くダメなはずなのに、パチスロやパチンコの確率論を熱く語る人もいれば、記憶力は良くないと言いつつジャニーズのアイドルの誕生日はほとんど覚えているという人もいます。
人間の脳は、興味や関心のない事にはあまり働かないシステムがあるそうです。一方で興味のあることに関してはフル回転するくらいの勢いで脳が活動するのだとか。サーモグラフィクスで脳の動きを映像化した実験で、何もしていないときや単純作業でほとんど頭を使わっていないときには青系の色で満たされている脳が、自分の趣味や得意なことをやらせたら真っ赤になるくらいに脳が活発に働いているという結果もあります。
人間の「やる気」は脳の中で作られるドーパミンやアドレナリンなどの物質の量が影響しているとも言われていて、それは先の例のような「得意なこと、興味のあること」で多く分泌されるのだそうです。「面倒だなぁ…」「イヤだなぁ…」と思うよりも、「よし、今日は頑張るぞ！」と思う方が、体感的にもスッキリしていて捗っていることを実感したことがあるでしょう。
因みに筆者は小学5年生の頃から、何をきっかけかは忘れましたが「関ヶ原の戦い」に物凄い関心を持ち、その後、戦国時代のことを図書館で調べたり、ゲームをやったりする子供でした。小学6年の家庭科で作ったエプロンのポケットには「関ヶ原合戦陣形図」を刺繍していた変わり者でもあります。同級生が車だアニメの主人公だと盛り上がってる横で、黙々と陣形図を縫い上げていく…。周りからは奇妙に見えたかもしれませんが、本人はそれが好きなんだからいいじゃないか、と。
漢字の書き取りも戦国武将の名前や地名から覚えたものが多く、都道府県より先に旧国名（武蔵とか尾張とか）を覚えた記憶があります。算数で方程式が登場したときも、「ｘ＝[西軍の総兵力]－[東軍の総兵力]」などという所から仕組みを覚えたりと、とにかく戦国・関ヶ原フリークでした。
話が脱線しましたが、このように人それぞれに集中力ややる気の出ることは異なっています。これをお読みのお父さん・お母さんにとって、集中力の増す関心事は何でしょうか？また、お子さんが気合の入る事柄はどんなことでしょうか？それを的確に見つけ出し、勉強に活かせる方法を編み出してあげることができることを切に願っています。そして、それがきっかけになって、お子さんが自分流の勉強法を確立できることができるといいですね。
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