ダラダラやっても飽きが来る!目に見える目標を設定しよう!

人間の集中力には限界があるといわれています。個人差や作業の内容にもよりますが、30~90分ほどで集中力は欠けてしまうのだそうです。ましてやゴールの見えない作業になると、集中力だけでなくやる気も失せてしまうでしょう。

【目に見える目標を設定する】

お子さんの勉強は、ある意味でゴールのない作業をしているのと同じと考えられます。大人の労働と違って、計算ドリルや漢字の書き取りを終わらせたところで、給料が出るわけでもなく、何か目標に到達したわけでもない状態ですから、それだけ集中力や達成感も薄れやすくなるでしょう。それを補い、ここまでやれば目標達成という、「目に見える目標」を設定してあげることはとても有効な手段となります。

【山登りの快感は頂上に到達したときに味わえる】

登山をされたことがある方には理解していただけると思いますが、目標はあくまでも頂上にたどり着いて、眼下に広がる広大な景色を眺めることや、綺麗な空気を胸いっぱいに吸い込むことでしょう。険しい山道の途中で引き返すだけでは、目標が達成されたとは言えないですよね。

【山登りの仕組みで勉強の目標と達成具合を視覚的に感じさせる】

①ダンボール、あるいは発泡スチロールを山型にカットして、緑の色紙を貼るか絵の具やマジックで色を塗ります。その山に、10~20ほどの目盛り線を引いて、登山の達成状況をわかるようにしておきます。その山は壁にかけるかコルクボードに貼るなどして、目につきやすい場所に置きましょう。

②待ち針に登山家の紙人形を貼り付け、山のふもとに刺します。山の右端若しくは左端からスタートするイメージです。

③計算ドリルや漢字練習帳の目標をクリアしたら、目盛りの1段階上に人形をアップさせ、徐々に目標の頂上が近づいて来ていることを「目で見てわかるように」します。

もし、兄弟姉妹がいるときは、山の両サイドからどちらが先に頂上へ着くか競争させるのもいいでしょう。負けん気の強いお子さんであれば、俄然やる気も出てくる可能性が高くなります。そして、頂上に到達したときには一冊のドリルが終わるように達成感も用意しておくといいでしょう。報酬はないにしても、ちょっとしたご褒美をあげるのも喜びが増して、その後のやる気もでるでしょうか。

【日本一周や世界一周など、達成目標を設定してあげることが大事!】

山登りでなくても、日本地図をお住まいの都道府県からスタートして、課題をひとつクリアするごとに次の県へ移動する(色を塗る)などするのもいいでしょう。日本ではなく、世界地図にすれば、もっと大きな目標になるかもしれません。ただ、あまり最終目標が遠すぎると飽きてしまうので、「もうここまで来た!」とか「もうすぐゴールだ!」と喜びながら取り組める規模の目標設定が望ましいですね。42.195Km走ることを考えたら、10Kmマラソンの方が身近にゴールを感じられて、達成感も得られやすいのと同じです。

【なぜ勉強をしなければいけないのか理解できないうちは、楽しいからと思って取り組ませる】

正直な話、子供にとって勉強とは、「何でしなきゃいけないの?」というレベルのものなんです。「第一志望の高校や大学に入るため、公務員や大企業に入るため、沢山お給料をもらって安定した生活を送るため」なんて言っても、実感は湧かないでしょう。下手をすると、大人になってもわからないんですから(笑)。

受験や就職活動、社会で応用力を求められる場面など、実際に直面しないと勉強する意義は理解できないかもしれません。それまでは「勉強は楽しいからする」という意識で取り組んでもらうのが一番いい方法だと考えます。